白木蓮の花が満開です。白くて大きな花弁が春の日差しを浴びて咲いているさまを見ると、いよいよ春本番、といった感じが強まります。
実際、今週になってからは朝晩ともにすっかり暖かくなってきました。寒がりの私は部屋のなかでも何枚も重ね着をするのが常なのですが、昨夜などは上着を一枚はおっただけで過ごしました。着ぶくれていた一昨日の晩のことを思うと、なんだか夢でも見ているようです。
寒さに震えていたのが、あっという間に暖かくなって、今度は汗ばんでくるのですから、季節の移り変わりは激しいものだなとあらためて思います。
白木蓮の花は季節の移り変わりの目まぐるしさを象徴しているかのように私には思えます。それというのも、花が咲いた、と思うそばから散り始めるからです。背の高い白木蓮の木が白い花で満開になった次の日には、もう地面に花が散っているのです。
その光景を見るたびに、なんとも残念な気持ちがしてなりません。せっかく会えた友達がすぐどこかに行ってしまうようなさみしさにとらわれてしまいます。もう少し長く咲いていてほしい、と思うのですが、これも春という季節の特徴なのでしょうか。
短い間しか咲かない白木蓮。それだからこそ、春を象徴する花ということができると思います。