2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
日本には季節の微妙な変化を表す言葉がいくつもあります。単純に暑い寒いという言葉では説明できないかすかな違いを表現している言葉。 たとえば、汗をかきながら歩いている最中、ふと見上げた空にそれまでと違う雰囲気を感じたという経験はありませんか。そ…
暑さ寒さも彼岸まで、とよくいわれます。私たちは彼岸を季節の区切りを意味する言葉として日常的に使ってきました。 また、お彼岸にはお墓参りにでかけることを年中行事にしている方も多いことでしょう。 けれども、彼岸の意味や時期について正確にご存知で…
「灯火親しむべし」はよく聞く言葉だけど、自分で使うことはあまりないよね。 「灯火親しむべし」についてはこのような印象をもっている方は多いのではないでしょうか。また夏目漱石が『三四郎』のなかでこの言葉を使っているところから読書の秋と結び付けて…
秋の七草は何?といわれてすぐに答えることができる方は多くないのではないでしょうか。 春の七草はお正月行事の一つである七草粥に使われる食材として有名です。スーパーに行けば一般の食材とともに売られてもいます。 それに対して秋の七草は名前を聞いた…
秋が深まり、朝晩がひんやりした空気に包まれるようになると聞こえてくるのが虫の鳴き声。そんなときにちょっとだけ頭をよぎるのが虫すだくという言葉ではないでしょうか。 ところで、虫すだくという言葉は時々聞くけれど正確にはどんな意味なのかな。こんな…
月といえば多くの方が秋をイメージすることでしょう。澄んだ夜空に浮かぶ月はしばし日常の喧騒を忘れさせてくれます。また秋の月なら中秋の名月、という謳い文句も私たちにはすでになじみとなっていますよね。 けれども中秋の名月はいつ見る月をさすのかご存…
野分は俳句や短歌を作られる方や読書が好きな方にはおなじみの言葉です。しかしそうではない方からすればなじみが薄くあまりピンとこないかもしれません。 実は野分は台風を表す言葉なのです。私がこの言葉を知ったのは小学生のとき。夏目漱石の『吾輩は猫で…
日本には季節を表す言葉がたくさんあります。たとえば歳時記に収められた季語は俳句を詠む時だけではなく、日常生活のあらゆる場面で使われていて、日本に暮らす私たちの心のよすがとなっています。 たった一つの言葉から私たちは吹き渡る風、降りそそぐ日差…